お知らせ
泉中央南園の思い
子どもの心を大切に育てます
お散歩に出かけると「せんせい、タンポポが嬉しいって笑っているね」「葉っぱがダンスしているみたい(風に舞う様子を見て)」などと、子どもたちのつぶやきが聞こえます。毎日の園生活の体験の中で心で感じ取ることがたくさんある子どもたちです。
子どもが生まれながらに持っている美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな感情、そんな「感性」を大切にしていきたいと想っています。
ろりぽっぷ泉中央南園は自然がたくさんある恵まれた環境の中にあります。子どもたちといっしょに鳥のさえずりに耳を傾けたり、流れる雲を見上げたり、風の音を聞くこともあります。また、お散歩に出かけた家の庭先にたわわに実った緑色のブドウがある風景を楽しみ、やがて紫色に色づいたことに気づき「ねぇ、せんせい。お日さまがにこにこしたからブドウも嬉しいって言ってるね」と、つぶやく子どもたちの心を大切に見守っていける保育をしていきたいと想っております。
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではありませんものね。
手をつないであげようと想ったの
~他者(友だち)の想いに気づき共感できる子
ある朝、偶然 目にした出来事です。
登園後、身支度を整え園を出ようとした母親の姿を泣きながら追っている4歳児Aくんの姿がありました。Aくんの隣には担任の保育者がいてしっかりと手を握り締めてあげています。大好きなお母さんと別れるのが悲しいのです。
するとそこへ5歳児Sくんがやって来てAくんのそばに寄り添いました。私が「どうしてSくんは、ここ(玄関)に来たの?」と声をかけると「だってね、Aくんはお母さんとバイバイするのが寂しいから手をつないであげようと思ったの」と言う優しい答えが返ってきたのです。とても胸が温かく涙がこぼれそうになりました。
子どもは特定の保育者などへの安心感を基盤にして、徐々に人間関係を広げていきます。保育園生活を過ごす中で、友だちの存在を認め、同じものを見つめたり、同じ遊具を手にしたりしながら、友だちに手を伸ばしたり笑い合ったりするものです。
友だちとの関わりが増えるにつれて、友だちの様子を観察したり、また友だちのすることに関心を持ったり、刺激を受けながら幅を広げていきます。
こうした人間関係の広がりと深まりの基盤となるのは、子どもたちが保育者や他者(友だち)に受け入れられているという安心感や信頼感が心を育む大切なことだと、しみじみ感じたひとときでした。優しい保育者と優しい子どもたちに囲まれ、幸せな毎日を過ごさせていただいていることに感謝の気持ちでいっぱいです。